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2012年8月21日 (火)

マムシに噛まれたら死ぬ!?

 こんにちは、いんちょ先生です。

残暑厳しい折、熱中症に気をつけないといけない

ということはペットも人も周知の事実ですが

実はあまり知られていない恐怖が隠れていたりします。


 それはマムシです

実は暑い時期はちょっとした藪の中に入ると

マムシに遭遇することがあります。

 人はもちろん犬も気をつけないといけません。

当院では8月にはいってから実にもう4件マムシ

噛まれた子が運び込まれてきました。

たいてい噛まれる子は中型犬や猫が多いです。

マムシの毒は実は沖縄にいるハブの毒より強く

血液を溶かす「溶血毒」というものを噛んだときに

注入します。



噛まれる場所はたいてい手足の末端や顔周辺に

なるのですが噛まれたところは数時間以内に青紫色

なって腫れあがり火箸を押し当てられたような激痛が

走ります。



症状がひどいと周辺の皮膚や筋肉が壊死してくること

もあります。

そしてもっとも重要なことは・・・




最悪死に至ることもある!!




ということです。

怖いことは獣医さんによっては


「マムシでは死ぬこたないよ」

とか

「ほっときゃ治るよ」

と平気で言ってる人がいるということです・・。


 事実、インターネットで検索してみたらHP上や

ブログ上で「マムシにかまれても死なない」

と断言している獣医さんたちが実に多いこと!


おそらくそれは今まで診てきた子達が死ななかっただけで

経験しなかったからだと思います。

実際飼主さんのほうが知ってるケースもあり

うちの犬はマムシで死んだよ

とおっしゃる飼主さんもいます。


たしかにマムシに噛まれても死ぬ確率のほうが圧倒的に

低いですし今まで死ぬような症例に遭遇する確率は低いと

思います。

自分も今まではマムシに噛まれてもその後適切な処置を

すれば大事に至ることはないと思ってました。



しかし




 その認識を覆す出来事が起こりましたので紹介させて

いただこうと思います・・・。



 それはちょうどお盆の夜23時頃、病院の転送電話がなりました。

話を聞いたら小型犬でおトイレをさせに草むらに入ったあと

「キャンッ!!」

という鳴き声とともに前脚を片方つけない状態で飼主さんの元に

戻ってきたそうです。



状態を聞くと脚を全然つくことができず腰を抜かした状態で

立つことや歩くこともままならないということですぐに病院に

来てもらいました。



この時点でおそらくマムシだなと思ったのですがちょっと

違和感がありました。

   なぜならマムシに噛まれても脚はびっこ引いても普通に

歩いたりはできるはずだからです。

   病院に来てもらってすぐに診察し「マムシ咬傷」の典型的な

症状でしたので炎症を抑えるお薬と抗生物質を注射し

その日はお返ししました。



今まで「マムシ咬傷」はけっこう治療してきましたし今まで

問題があったこともなかったため今回も同じように治ると

その時は思ってました。

  翌朝、飼主様からお電話があり歩けるようにはなったが

ご飯を食べず出血が止まらないということで再び

病院に来てもらいました。


すると咬まれた指先の場所だけでなく

脇の辺りからもダクダクと出血してる姿がそこに

ありました。

 

 すぐにこの子を入院させ、点滴を開始し、止血剤

ショックを防ぐ薬液などありとあらゆる治療を

施しました。

 すると夕方から少し回復し、僕達に尻尾を振ったり

犬舎から自分から走って出てきたりドッグランでも

小走りで走りながらウンチしたりなど改善が

見られてきました。



 出血においても朝に比べ出血量が減ってきてました。



 しかし、咬まれた脚の皮膚や筋肉は明らかに壊死が

進んできていることは目に見えてわかりました。

 


 そして夜中辺りから少し元気がなくなり始め

朝方に血様嘔吐物を吐いたと思ったら容態が

急変し心配停止状態になりました・・・。




 その後、蘇生処置を施しましたがそのかいも無く

亡くなってしまったのです。

 飼主さんもひどく悲しんでおられました。

今回は気づくのが遅れてということでしたら

まだわかりますが


 ほぼ咬まれた直後に処置をし、次の日から

点滴や積極的な治療をしたのにも関わらず

このような結果になってしまい僕自身も改めて

マムシ毒の怖さを思い知らされた症例でした・・・。

 そしてこの珍しい症例を長崎中の獣医さんが

集まる勉強会で発表したところやはりここまで

出血した症例は誰も診たことがないということでした。

 そして成犬で亡くなった経験をされた獣医さんも

わずか一人でした。

 そして興味深い意見を聞けたのは偶然かどうか

ダックスフンドに死亡例が確認されているということです。

 今回の症例もダックスの血が入ったミックス犬でした。

 今回のことをまとめると

小型犬は気をつけること!(毒の廻りや影響が

中型~大型犬に比べより深刻になりやすい?)

特にダックス!

咬まれてしまったらすぐに病院に連れて行くこと!!

(マムシに咬まれても大丈夫という都市伝説、いや田舎伝説を
信用しないこと!)

④そして万が一のこともあるという事を覚悟すること!

今回、飼主さんはリードをつけた状態でワンちゃんだけ草むらに

3~40cm入ったところで咬まれたみたいです。

 その辺の草むらでも全く安心できないということがこれで

おわかりになられたと思います。 


 まだ暑い時期が続きます、このブログを読んで少しでも

多くの犬猫が救われたらと思います。

 最後に今回亡くなられたワンちゃんのご冥福を心より

お祈りいたします。

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コメント

いつもお世話になっております。
悲しい出来事でしたね...夏とはいえ、マムシはけっこう出ているのですね;; 詳しい説明で怖いという事がよくわかりました
暑い夏よ! 早く過ぎてほしいですね。 オジャマいたしました

いんちょ先生こんばんは(^-^)

トリミングやペットホテルもほのぼのの拝見させていただいております。

さてさて・・・今回に記事・・・
かなりショックです・・・
申し遅れましたがこちら神奈川・・・。
いんちょ先生の育ったところから40kmほど離れた同じ県内ですが、
家は私が物心ついたころから犬はいました。

いまでこそ開拓され山もすくなく・・・です。
山もすくなくなり、本当にここン十年と蛇事態を見ることがなくなりました。

が・・・私が子供のころから言われていたのはどんな蛇でも、
噛まれたらすぐ処置が鉄則。
人間でさえそうなのですが、人間からみれば中型犬でも小動物になってしまいますよね。

今回の事故は本当に悔やまれます(涙)
反対に言えば、蛇が出没するような場所ではなくても、
皮膚病になってしまったり・・・と・・・ですよね。

飼い主さんも本当に悔しい思いでしょう・・・
家も赤柴(今年13歳)を飼ってますが、歴代の犬の中では
体は弱い・・・
動物同士の戦いでの負傷も重要ですが、熱中症対策も・・・。
数年前には脱水・・・という。

ポカリを薄めて手で口元にもっていき回復しましたが、
動物を飼う以上、大丈夫だろう・・・ではなく十分目を配ってあげねばですね。


カブ美ちゃんにカブ子ちゃんは元気ですか?
家のカブ男君は元気いっぱいです(笑)
少し涼しくなったおかげか、日中からダイエットしている模様です(笑)
とはいえ残り短い寿命大事に育てたいと思います。

トリミング&ペットホテルの方にはコメントはしていませんが、
どの子も可愛くとても良いこですね(^-^)

まだまだ暑い日が・・・です。
スタッフの皆さんもお体気をつけてくださいね

心愛さま

マムシは本当に怖いです

今朝もマムシに咬まれて目が開かなくなってしまったワンコが

来院しました。

 しかも手を咬まれた猫ちゃんも今入院しております。

今年は異常にマムシに咬まれる子が多い気がします

 もっと多くの飼主さんに知って欲しい事実ですね

sachi さま

またまたコメントありがとうございます

sachi さまは神奈川県だったんですね、自分は大学生~代診時代

を神奈川で過ごしました。

 たまにそちらが非常に懐かしく感じる第2のふるさとです

マムシは地域柄っていうのに大きく左右されているみたいです、東北に

住んでる獣医の友達のところではほとんど見ないとか・・・。


 柴犬で13歳となるとけっこうなお歳ですね、 sachi さまみたいに

手入れが行き届いているからこそ幸せな毎日をすごせるのでしょうね。

うちも4頭も犬を飼っているのでけっこう気を遣っております

 カブ美もカブ子もつい2日前にその生涯に幕を閉じました。

本当に8月下旬だったので覚悟はしてましたが少し寂しさも感じました、カブ男君には二人の分まで長生きして欲しいです。

sachi さまも柴犬ちゃんも残りの暑さを無事に乗り切っていただければとおもいます

私が診察したわけではありませんが、この記述から判断するとマムシではなく、ヤマカガシの可能性があります。
ヤマカガシの毒はマムシより強い。毒牙が口の奥にありますが、人間より足の細い犬の方が毒が入りやすいと考えられます。
諫早では夏にマムシよりヤマカガシを見ることの方が何倍も多いです。毒牙の毒だけでなく、ヤマカガシが食べて体に蓄えるヒキガエルの毒にも注意が必要です。
ヤマカガシではなくマムシと思い込む獣医が多いのかもしれません。

私の飼い犬が先日、水曜日にリードをつけて散歩中、オシッコで道路のすぐ横の草むらに入るとピョンと跳ねて道路に出てきました。左後ろ足をあげてビッコになっているのです。足でも攣ったのかなと、2メートルくらい進むとしゃがみこんで歩けなくなりました。家までだっこして帰り、その日様子をみていたのですが、翌日も同じ状態で、元気もなくなって餌も食べません。後ろ足をよく見ると二か所、噛まれたような少し出血の跡が、足の付け根部分からの出血がひどく病院へ。足は紫になり腫れあがっていましたが、病院に着いた頃は出血は止まっていました。「二、三日は痛み、腫れがつづくでしょう」と、注射、薬をもらい帰宅しました。金曜の夕方また足の付け根から出血、もう病院が閉まっているので翌日行こうと思っておりました。土曜の早朝、2時すぎ痛そうな鳴き声、水は飲みましたが餌は食べることができないようでした。その後6時頃まで4回くらい同じような鳴き声をしました。7時半頃に呼んでも反応がなく死んでいました。年齢は12才、シバとチワワの雑種。小型なので毒の強さに勝てなかったようです。畜生はマムシでは死なないと言う言葉はウソだという事がわかりました。それと噛まれたところとは別のところからの出血には驚きました。

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