« trimming | トップページ | trimming »

2013年11月 7日 (木)

女の子の悩み(注、手術画像あり!)

こんばんわ、いんちょです

意味深な題材で始まりましたが 女の子というのはワンコ
の女の子のお話です

昨日病院では診療後に大きな手術がありました

子宮蓄膿症」という病気の手術です。

この病気は女の子が発情して1〜2ヶ月後にホルモンバランスの不均衡
のせいで子宮の中に膿が溜まるお病気です


だいたい6〜7歳の中年以降のメスワンコに多いのですが1歳での発症も経験したことがあります
 

お腹の中に膿が溜まるのでほっておくとだんだん弱り最終的には亡くなってしまう怖いお病気です
  症状としては

①元気、食欲がない。

②嘔吐、下痢をする。

③水をたくさん飲む。

④発情してないのに陰部からおりものが出る。


などです。

昨日手術した子は食欲と元気が少なくなってきたという症状しかありませんでした。

エコー検査にて子宮蓄膿症が確定してそのまま手術することに。

っと、ここまでは良かったんですが… そのワンコというのが
体重45kgもある今流行ってるポッチャリ体型の

ロットワイラー



  1383747143310.jpg
(注)イメージです。

皆さんロットワイラーってご存知ですか?

よくマフィアが出てくる映画で悪者の敷地に入ってきたよそ者を撃退するという用心棒的な

役回りのワンコです

多分いんちょも道端でキバを向いて唸っているオスに出くわしたら間違いなく

オシッコチビるだろうと思われる犬種No.1です

1383747144439.jpg
(注)イメージです。

以前狂犬病の集合注射で注射しようとする僕を見て牙をむき出しながら

噛みついて来ようとするロットワイラーを飼い主さんが必死に抑えようとする

様を見たときは命の危機すら感じました。

 そのとき、いんちょが実際にちびってたかどうかは伏せさせていただきます・・・。


でもこの子は普段からとってもお利口さんなのでホッとしました。

しかしよほどつらいのか入院してからはこんな感じでした。

1383747144948.jpg
さっそく点滴をして手術の準備に取り掛かります。

ふつう、小型犬や普通~痩せ型の中型犬なら手術の手技は

さほど難しくありません。

膨らんだ子宮の分大きくおなかを開けますが避妊手術の延長上

の手技(卵巣と子宮の全摘出術)と考えていただければわかりやすいと思います。


しかし健康な子を手術するのに比べかなりリスクは高まります。


以前手術はうまくいったものの急性腎不全に陥り1週間生死の境を


さまよったワンちゃんもいました




問題は・・・



この子が大型犬、しかもぽっちゃり体型ということです

おそらく全ての獣医さんが大型犬の避妊手術に抵抗感を

持ちます。

 なぜなら卵巣というのは背中側にありますのでお腹を開いて

取り出すとき奥のほうにあることになります。

卵巣をお腹の外までひっぱり出してきて血管を縛ることになりますので

小型犬の場合お腹の厚みがそんなにないので比較的そこまで難しくない

手技で終えることができます。

しかし大型犬の場合ひっぱり出そうとしてもお腹の外に卵巣が出てきてくれません!

なので避妊手術とは言っても難しさのランクがかなり上がるのです

病院によっては断るところもあるくらい。


そうはいっても大型犬の子宮蓄膿症の手術は何度となく

やってきたことがあったので今回もなんとかなるでしょうと思って
お腹を開けてみました。

しかし、お腹を開けて中を触ってみて愕然・・・。





卵巣が全く出てこない・・・。





ってか見えない・・・。




それどころか手を腹の底まで突っ込んでようやく触れるくらい。

今までは助手の手で周りの腸や脂肪をどけてみたら卵巣を取り囲む

袋が何とか見えていたのですがそれすら見えない状態

しかもぽっちゃり体系なので内臓脂肪がひどく、どけてもどけても脂肪の海が

広げた空間の中に流れ込んできます。


ある程度なら手探りでお腹の中で血管を縛るということもできますが


周りには大事な尿管などもあるため完全に盲目状態で縛ることは

大変危険になります。



正直しばらく呆然としてしまいました・・・。


呆然としながらも手術計画をその場で練りました。

そして一つの策をを実行することにしました。

普通皮膚や腹筋は縦にまっすぐ切るのですが

それに加えて卵巣が確認できるまで背中に向けて横の

切開も実施しました。

さっきまでに比べると少しはやりやすくなりましたがそれでも

今までで最高難易度の子宮蓄膿症のオペで結局麻酔なども合わせて



4時間
かかってしまいました
(小型犬なら1時間足らずで終わるところですが・・・)

ちなみに取り出した子宮です、この中に膿がたっぷり収容されております。



1383747146064.jpg



手術後のロットワイラーちゃんは今日の夕方には

立ち上がってお散歩に出かけたりご飯を食べれるくらいに

回復してました。

合併症がなければ数日で退院できるはずです。

4時間の麻酔に耐えてほんとご苦労様でした

そして夜12時までご飯食べずに嫌な顔一つせず

残ってくれたスタッフ2人にも感謝です

この病気は歳をとると非常に罹患率が高くなる代表的な

病気です。

 唯一完全に防げる方法は若いうちにする避妊手術になります。


実際なってしまうとある程度歳をとってしまってますし全身状態も

かなり悪い状態ですので非常にリスクを伴う手術になってしまいます。

もちろん金額も避妊手術より数倍になります。

それよりは若くて回復力があるうちでの手術が理想的になります。


もしされるならお早目に


 時間が経てば経つほど乳腺腫瘍になる確率もどんどんあがりますしね

あともう一つ言いたいことは大型犬を飼ってらっしゃる飼い主さんは


どうか肥満にならないよう食事管理を気を付けてくださいね。

肥満は万病のもとですし、麻酔のリスクもかなり上がります。

そして手術の難易度も・・・

全ての獣医さんからのお願いです(恐らく・・・


最後にひとこと。


あ~~、無事に終わってほんとによかった・・。

いんちょでした

« trimming | トップページ | trimming »

ペット」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。